2012年12月7日金曜日

「紅春 2」


  「犬が来て買った育児書20冊」という犬川柳がありましたが、私もりくが来る前に、子犬の育て方に関する本を熟読しました。食事に関しては、「家庭内の秩序を崩さないためにも、犬の食事は必ず人間の食事が済んだ後に与えるようにしましょう。」と書いてあり、その通り実行しました。

 私たちが夕飯を食べ始めると、りくは「あれっ、僕のどこだろう。」というように空っぽのごはん皿をのぞきこんだり、廊下においてあるドッグフードの袋を見に行ったりするので、私は胸がしめつけられる思いでした。父はささっと食べて、「もう終わったから。」と言い、すぐにりくにごはんをあげていました。

 結局、全員食べた心地がせずこれでは身がもたないので、このやり方はこれきりになりました。育児書のためにりくがいるんじゃない!
 
「りく、ごはんだよ。一緒にごはん食べようね。」
それからは楽しい食卓となりました。