2013年4月24日水曜日
「合唱県」
トヨタ自動車ReBORNのCMで、東日本大震災の復興を語り合うシリーズがあります。「仙台を日本のボストンに、山形をシリコンバレーに、岩手をデトロイトに。」というもので、最後に「じゃあ、福島は合唱が盛んだから音楽の都ウィーン。」といいます。福島では合唱が盛んということが知られていたとは意外でした。他の3県のことはわかりませんが、福島に関してはその通りです。
高校では私は美術を選択したので音楽との縁が薄かったのですが、2年の時、合唱部が全国大会で優勝したのは覚えています。
中学時代の音楽の授業の多くの時間は合唱の練習にあてられていました。それは他校や他県から見学に来る教員のために、朝礼では半年ごとくらいに違う曲で全校合唱があったからです。「組曲「蔵王」より『早春』」、「歌劇「アイーダ」より『凱旋行進曲』」、「「わが祖国」より『モルダウ』」など、いずれもばりばりの合唱曲で、「流浪の民」を歌った時などは合唱部の方が鈴をころがすような声で独唱していました。
卒業送別音楽会はクラスごとの合唱祭で、特に卒業する三年生は異様な盛り上がりを見せていました。ここでも「混声合唱組曲「筑後川」より『河口』」など代表的な合唱曲が歌われましたが、まだ力のない一年生は「今日の日はさようなら」「どこまでも行こう」といった無難な選曲、「叱られて」などの受け狙いの選曲などで趣向を凝らしていました。(あの頃、私たちは親や先生にいつも叱られていたのです。) 合唱は人数がそろわないとできないものなので、音楽の才のない者にとってもとても楽しかったなあと思い出されます。