2013年3月14日木曜日
「PM2.5」
連日のようにPM2.5の脅威が伝えられています。中国でインタヴューに答えていた人が「空気が苦い」と述べていたのが衝撃的でした。映像で見る限り、もはや空気清浄器でなんとかなるレベルではないでしょう。
PM2.5というのは特定の粒子状物質名ではなく、単に微粒子を大きさで分類した呼び名です。ですから、中国から飛来する石炭の燃焼により排出された硫黄だけでなく、ディーゼル車から排出されたと思われるすすやたばこの煙に含まれる物質も皆PM2.5なのです。
私は十数年前に西多摩から都心に移ってきた時に、しばらくして皮膚病に悩まされました。原因は特定できませんでしたが、通院による対症療法では治療に限界がありました。素人考えで大気汚染に違いないと思い、マイナスイオンも出る最新の空気清浄器を購入しましたが改善は見られませんでした・。また、飲料水が多摩川水系から利根川水系の水に変わったことも関係があるかもしれないと思い、浄水器をつけたりミネラルウォーターに換えたりしましたがはかばかしい成果はありませんでした。アレルギー検査をしたところハウスダストと卵に反応し、好きだった卵料理も医者から止められるという悲しいおまけがつきました。(今は食べても問題ないようです。)
東京都がディーゼル車の乗り入れを規制したのはちょうどその頃だったかと思います。これは東京都の政策に賛成できたほとんど唯一のことでした。それが功を奏したのか、あるいはただ体が環境の変化に慣れただけかもしれませんが、いつの間にか皮膚の状態は改善し気にならなくなりました。PM2.5の問題は今さら大騒ぎする新たな事態ではなく、これまでも身の回りに存在し今後も注意すべき身近な問題です。
ただ、中国のあの霞がかかったような大気汚染はただ事ではありません。幼い子供たちへの影響が特に心配です。自然によくなることは望めないのですから、政治にかかわる大人が環境破壊を止める具体的な決定をし行動するしかないでしょう。唯一の救いは水や空気は皆に平等に与えられているものなので、責任ある立場にいる大人も直接被害を被るため長くは放置できないだろうということです。とはいえ、こういう時に真っ先にしわ寄せを受けるのは弱者ですから、経済一辺倒の国策からの転換と一刻も早い対策の実施を期待しています。