2013年3月2日土曜日

「確定申告」


 食品に関するごまかしは、どんなブランドも木っ端微塵に打ち砕くことが、不二家と雪印の事件で分かったはずだと思っていたのに、またしても大阪の老舗酒造で同様のことが起きました。発覚したのは国税庁の酒類鑑定の成分分析によるものというのが意外な感じでした。

 これまで縁のなかった確定申告に行くことになり、実用本で自分なりに調べてみると、税務署は税金の徴収に全力を挙げており、納める側に有利なことはあえて言わないというようなことがまず書いてあります。「苛政は虎よりも猛なり」の言葉が頭をかすめる一方、「元公務員、税の申告漏れで摘発」なんてことになっても困るしと思いながら、分類や計算式はよくわからないので、とりあえず必要と思われる証明書類をかき集め、収入の部と支出の部に分けて税務署に出かけました。

 夕方で込み合っていましたが、職員の指示に従ってパソコン入力となり、というよりほとんど付きっきりで面倒を見てくれ、私は言われた通り数字や文字を入力しただけでした。税金はさらに徴収されるのか、それとも還付となるのか、皆目わからないまま進みました。 要らないだろうが念のためと思って持ってきた書類も、
「あ、これも入れときましょう。」
となり、
「うん、やっぱり増えた。」
と職員が独り言。私は心の中で
「えっ、何が増えたの?」
とだんだん不安になってきました。
「提出は原本です。」
と言われましたが、必要ないと思っていたので自分用のコピーがありません。
「ちょっとコピーとってきます。」
と言うと、すでに終業時間を過ぎていたためか、上司の指示でコピーを渡してくれました。手のかかる納税者です。全部入力した後プリントアウトしてやっと終了、控えをもらって帰ってきました。税金は還付の決定でした。

 結論、国税庁は庶民の味方です。