2013年3月20日水曜日
「ドイツの税関」
Erikaから誕生日に送ったカードとコーヒー・お菓子の小包が届いたとの手紙が来ました。91歳にして趣味のダンスを楽しんでいるというお元気さに一安心しました。
ただびっくりしたのは配達が3週間ほど遅れたということで、「あらら・・・」という感じでした。これまでの経験で郵便はクリスマスシーズンでなければ一週間で余裕で着くと思っており、ちょうど誕生日に着くくらいに発送したのです。ドイツでは誕生日前にお祝いを言うことが忌むべきこと(誕生日を無事に迎えられないようで不吉なことらしく、それを初めて知った時は驚きました。世界の慣習は実に様々です。)なので、もっと早く送ればよかったということでもありません。
Erikaによると、税関に長く留め置かれたとのこと、私は去年たて続けにガルネリやストラディバリウスの名器が押収された事件を連想し(連想すること自体おかしいですが)、「ドイツ税関どうしちゃったんだろう。」と思ったのです。
そのうち或ることを思い出しました。以前は日本からお菓子など普通に送れたのですが、ある時急に「食品は送れません。」と言われたのです。EU統合の発展と関係があるようなのですが、なんでもないチョコレートも送れないなんて全くわけがわかりません。そう言えば今回、郵便局で中身が何かを尋ねられなかったのでそのまま送りましたが、尋ねられていたら送れなかったに違いありません。
クッキーひとつ送れないなんて馬鹿げたことですから、他の人はどうしているのだろうと思ったら、「聞いたらダメと言われるから、聞かずに没収覚悟で送る」のだそうです。こうなると郵便局ももう黙認の姿勢なのかもと腑に落ちました。フランスは返送が基本のようですが、送り返す方がコストがかかるのは明らかです。おそらくドイツの税関は、どう考えても問題ない小包なら「没収の上」配達するという方針なのではないでしょうか。時間はかかりましたが、とにかくErikaのもとに届いて、”Lecker!”と言ってくれたのでよかった、よかった。