りくはお風呂や歯磨きが嫌いですが、写真撮影はもっと嫌いです。
「か、かわいい。」と思ってカメラを向けると、りくは必ず横を向いてしまいます。
「りくー、こっち向いて。」と言っても、がんとして向きません。
「やだな、また撮影か・・・」と思っているようです。まして普段と違う状況ではまったくりくのよさが出ないのです。一度、雨の日用のレインコートを着せて撮影しようとしたら、固まってしまい失敗。りくはモデル犬にはなれません。
「外にいる」と言うりくを残して家に入り、外で何をしているのかなとそっと覗いてみると、向こうも私を見ていた時の首をかしげた顔。
茶の間の扉を開けた時こちらを見る、まるでシュタイフのクマのぬいぐるみのような顔。
朝、「おはよう」を言いに来る時のうれしさに輝いた顔。
こういう顔は決して写真におさめることができないのです。なんと残念なことでしょう。