2013年11月1日金曜日

「在宅と外出」


 特に用事がない雨の日が子供の頃から好きでした。外に行く選択肢が消えて、家で雨音を聴いて過ごすのはいいものでした。あえて言えば、自分が安全な場所にいるという大前提で、台風の猛威を目の当たりにするのも大好きで、飽かず窓に張り付いていたものでした。今でも「今日はどこへも行かなくていい日」には思わずにんまりしてしまいます。以前、夏休暇の間中家でインターネットをしていたという友人が、「ひきこもりって楽なのよ~。」と言っていましたが本当にそうです。でもそれはいつでも出ていける場所があるからです。

 家から出ずに過ごすのはせいぜい2~3日が限度でしょう。ひきこもりの問題の多くが、実は生活リズムの崩れと運動不足によって悪化していくのではないでしょうか。外出して喧騒に触れ、人々の活気からエネルギーをもらわないと活力が低下しますし、体を動かさないと不調をはっきり感じます。外に出て移動するだけでも元気が出てきます。この秋最初のキンモクセイの香りに気づいたり、多頭連れの犬(柴とビーグルとトイプードルが一緒にいるのを見た日などは得した気分です。)の散歩とすれちがったり、首輪とリードをつけて歩いている猫を目撃したりするだけで、「今日はいい日だな。」と思います。人間は面倒でむずかしい存在です。