2013年11月15日金曜日
「桜とインターネット」
インターネット時代の到来というものがなかったら、今ある問題のほとんどは起こらなかっただろうなと思います。ビジネスにはもっと人手が必要ですし、24時間対応ではないので労働条件も改善するでしょう。人間の労働の価値を果てしなく切り下げているグローバリゼーションに起因する過労も自殺も減る可能性が高い。
学校や塾でiPad の導入が始まったというニュースがありました。塾ではタブレットに向かって試験問題を解き、その場で正解・不正解が分かり、終了後すぐに順位が発表されるということでした。関係者(塾の先生)の話によれば「その場で解答や結果が分かるので生徒の学習意欲があがった。」とのこと。私が今の子供だったらとても耐えられなかっただろうと思います。
現在の国民的鬱状態は、情報の氾濫が人々の認識や判断を狂わせていることに由来する部分が大きく、いたずらに飢餓感をあおられて、未来への悲観的な見通ししかもてない状況を作り出しています。ネットがなければ退屈すぎて、ひょっとしたら引きこもる人も結構減るのではないでしょうか。あ、これは不謹慎な冗談でした。SNS等の発達で人との距離間がはかれないという現実もあります。ストーカー問題もこれと無縁ではないでしょう。
インターネットの利便性に私も与っている以上、今起きていることの加担者であるという多少の有責感はあります。まことに、「世の中に絶えてネットのなかりせば日々の心はのどけからまし」なのですが、これは仮定法過去(現実に反する仮定)であり、もう後戻りはできないのです。