りくは普段茶の間の座布団の上でおっとり、のんびりしていますが、時折同じ犬かと思うほど豹変することがあります。何かの拍子にスイッチが入ると、茶の間や土手下の小さな区画を所狭しと駆け回り、急にブレーキをかけて止まったり方向転換をしたりするのです。また、おもちゃを取り出して振り回したり放り投げてはまたくわえたり、どこにこんな敏捷性が隠れていたのかと思う動きをします。
何がスイッチになるのかよくわかりませんが、確実なのはお風呂の後。それからたまに、家族が帰宅した時や夕飯の直前に行うこともあります。たぶん気持ちが高まる時なのでしょう。この状態になると止めることはできませんし、手が付けられません。わずかに残る野生の趣を感じ、近寄るのもためらわれるので、気が済むまでやらせておきます。