2013年12月11日水曜日
「お薬の不思議」
待合室で診察を待つ間、中の声が聞こえてしまうことがあります。ある時、おじいさんが大きな声で言うのが聞こえました。
「毎回きちんと飲んでるのに、薬が余っちゃうんだよね。」
これほど生活実感に合致した表現がありましょうか。
以前、お店で1から7まで番号をふった7角形の容器を見つけ、何だろうと思ったらピルケースと書いてあり、一週間分の薬を小分けにしておく箱だとわかりました。
「こんなの使わなきゃいけないようになったらおしまいだな。」
と、その時心の中で思った覚えがあるのですが、もう笑えない事態になっています。
薬というのはだいたい2個パックで折り取るようにできていますが、朝晩1錠ずつ飲めばよい場合、朝1つ目を飲んだら毎日朝使い始めることになるはずです。ところが、不思議なことに使いかけのパックが朝見つかるのです。昨夜飲み忘れたかと記憶をたどると、
「いや、昨日は間違いなく飲んだ。」
と思い出します。それから考え巡らせ、
「朝2回飲んじゃったのかな。いや、昼食のあと無意識に飲んだのかも。」
とわからなくなってしまうのです。
しかたなくそのまま飲み続けていると、そのうちいつの間にか元の朝から飲み始めるパターンに戻っていたりするのです。ここまでボケたらおしまいだなと思っていた状況に、今まさになっていることに愕然とします。他に1日1回1錠の薬もあり、これもだいぶ余っているような・・・。これはもう、あの7角形のピルケースを使う時かもしれません。