2013年8月15日木曜日

「紅春 32」


 私が子供の頃は福島は、夏とても暑い土地として有名でした。
「今日も全国で一番暑かったよ。」
という日がよくあったのです。しかし今、東京から福島に来ると、明らかに涼しいと感じます。思い出してみればあの頃は暑いといっても34℃、最高に暑くても35℃くらいだったと思います。一般家庭にエアコンが入ったのは私が高校生の頃で、それまではぬれタオルと扇風機だけでなんとかやっていたのです。今、日本で一番暑い地域はそれより5℃以上も気温が上昇しており、熱中症による命の危険を心配しなければならなくなりました。

福島は相対的に涼しくなったといっても、毛皮を着た身にはやはり暑いようです。朝早くの散歩はいいのですが、その後はもう暑くなり夕方まで外に出せないこともしばしばです。外に行きたいと言うこともありますが、実際出してみると「やっぱり無理でした」と自分でわかり、「家に帰る」と言います。家の中では風の通り道など比較的涼しいところにいますが、茶の間にいる時は父がエアコンをかけてあげています。父はエアコンも扇風機の風も苦手で、普段何も使わずに暑い茶の間にいることが多いのです。私がエアコンをかけると、「暑くない。」と言って切ってしまうほどです。それなのにりくがいると、
「あの子は暑さに弱いから。」
と言って自分でエアコンをかけるのです。これっていったい・・・。もはやりくはお犬様の域に達しているのです。