2013年6月24日月曜日
「都会の快適生活」
移動の手段がバスにシフトしてから本当に楽になったと感じています。たまたま家の真ん前にバス停があり、しかも数分おきに走っているので、いつでも乗れる感覚です。帰省するため高速バスに乗るときも、これまたその乗り場の真ん前に止まるバスに直通で行けるのです。ほとんどタクシーを使っているのと同じ利便性を得ることができ、殊に持ち帰る荷物の運搬を考えた時、これを電車でやろうとするともうめまいを感じるほどです。
高速バスの乗り場のすぐそばにはファミレスがあるので、いつも1時間ほど早めに着き朝食をいただいています。7時から開いており結構人がいます。出勤前の仕事人が1日のスケジュールを立てていたり、退職後と思われる初老の人が新聞や本を読んでいたり、時には高校生が朝食をとっていることもあります。デフレもここまで来たかという値段設定のモーニングメニューをいただきながらバスの時間になるまでゆったりした時間を過ごせるのはありがたいことです。冬は特にここがなければ難しいでしょう。
原発事故後郡山に仮役場を移し2012年4月に帰村宣言をして役場を戻した川内村が、故郷の今後を考える機会を持った時、故郷に戻れない理由として放射能や雇用の問題もさることながら、都会の便利な暮らしを知ってしまったことがあげられていました。「都会の」と言っても郡山のことで東京ではなく、「便利な」と言っても「買い物が近くでできる」(帰村すれば隣接する市まで車で30分かけて行かなければ食料品も日用品も手に入らない)、「病院や高校が近くにある」(村には診療所が一か所しかなく、高校はない)といったごく当然のささやかな希望であり、故郷に帰らないという選択は確かに悲しいことではありますがそのことをいったい誰が責められるでしょうか。お年寄りに限らず、若い方や子育てが待ったなしの状況にある方にとっても無理もないことだと思ってしまうのでした。