2013年6月21日金曜日

「日本とドイツ 混雑と行列」


 行列は日本人の本性なのでしょうか。人気のお店やイベントなどよくよく行列が好きなようです。村社会では流行を無視できないのか、他人の欲望するものこそが自分の欲望の対象なのでしょう。

 初来日したときに、一度ヘルベルトを東京ディズニーランドへ連れていったことがありました。比較的空いている日で、10くらいのアトラクションを楽しめてよかったなと思っていたら、あとで「あんなに長い列に並んだのは人生で初めての経験だった。」と言われ、つくづく違う文化の人なのだと思いました。

 ドイツでは、州ごとに数日ずつずらした夏休みのスケジュールが数年先まで組まれています。最初の州と最後の州では夏休みの始まりが一ヶ月以上もずれますが、それは一斉に夏休みになるとアウトバーンが車で渋滞するからだと知った時は、その思考の柔軟さに目が覚める思いでした。日本の高速道路と一つ大きく違うのは、土日はパーキングエリアに駐車中のトラックが目立つことで、それは特殊な許可を受けていない大型車両のアウトバーン走行が週末は禁じられているからです。週末のアウトバーンは旅行や行楽等の自家用車のためのものであり、それほどまでに混雑を嫌い避けようとするのです。そして、日曜の夜10時を期して待ちかねたように、また大型車両のエレファントレースが始まります。

 夏休みの取り方にしても、高速道路の利用規則にしても、「おっ、これは合理的。日本でもやってみよう。」とはならないでしょう。とにかくみんなで一緒にやるのが好きな国ですから。渋滞も行列もこれはもう日本の風物詩。賑やかで活気があっていいではありませんか。私は苦手なので家でじっとしてますけど。