2013年6月19日水曜日

「刺繍生活 続く」


 長らく取り組んできた刺繍がようやく峠を越し、最後に模様全体を囲む外枠を刺せばおしまいです。本当はレース編みを周囲に施すのですが、それは先生がやってくださるとのことでいよいよあと少し。

 先が見えたことと単純な作業だったことですっかり気が緩んでいましたが、半分以上進んだところで左と右の端からの目数が合わないことに気づきました。間違えたなと思い見直しましたが刺し方に間違いはなく、目数を計算してみると理論上2目足りません。つまり編み図自体に誤りがあり、外枠全体を1目右にずらさないと模様を中央に入れることができないとわかりました。

 先生に相談すると、相当進んでしまっていたためでしょう、
「そのままでいいわよ。」
というお答えでした。先生のお言葉とはいえそれはありえない、模様が中央に来ないなんて! 
「いえ、これだけはやり直しさせてください。」
とお願いし、外枠の刺し直しをしました。色合いが微妙に違っていた糸をなんとか同じ色に統一できたこともあり、許せる範囲におさまってほっとしました。

 出来上がったものを眺めるとなかなかよい、始めた時は「とても無理、できない。」と思っだけにうれしくなりました。やはり工夫と慣れで困難な問題もかなり解決できるのだなあと再認識しました。最初は災難以外の何ものでもないと思っていたのに、勉強にもなり自信にもなりました。

 先生に提出し
「終わった~。」
と思ったら、
先生は点検されておっしゃいました。
「レース編みもやってみる?」
ぎょえーと思いつつ口を出た答えは、
「はい、せっかくだからやってみます。」
 刺繍生活はまだまだ続きます。