先日久しぶりにブログ「柴犬とオランダ人と」を開いたところ、11月16日のところに街中の修道院の話があり、もしやと思って見るとあまりに懐かしい画像とともに聖母教会 Liebfrauenkircheのことが紹介されていました(教会名は書いてませんが)。数年来フランクフルトに住んでいる著者でさえ初めて気づいたというこの教会は確かに修道院が付属していますが、画像の多くは聖母教会そのものでした。カトリック教会なので内も外も聖画や像で満ちており最初違和感を感じましたが、何度も訪れるうちにとても落ち着ける教会となりました。以前私はこの教会のことを「祈りの場」というタイトルでこう書いています。
ヨーロッパを旅していて気づくのは、どんな騒々しい繁華街でも、ほぼ無音といってもいいような空間が存在することです。フランクフルト Frankfurt で言えば、最も観光客の多い市庁舎のある丘 Römerberg のすぐそばに、聖母教会 Liebfrauen があります。ヘルベルトの母教会でしたから渡独するたびに訪れましたが、一歩入ると市街の雑踏がうそのように静かな場所でした。(今、念のため、愛用していた「地球の歩き方」を見たところ、市街地図に載っておらず、何かの間違いではないかと思ったのですが、「そっとしておいてほしい」という市民の気持ちの表れなのかもしれません。)
マリア像の前のろうそくはいつ行っても画像の通り、置き場がないくらい灯されていました。またこのすぐわきに祈りのための小部屋があるのですが、ひざまずいて一心に祈っている方(一般人)がいるので気軽には入れない雰囲気でした。詳細はわかりませんが、祈ってほしい人の名前を事前に届けると祈祷会で祈ってもらえるらしく、母が亡くなった時ヘルベルトが頼んで祈ってもらったようなのです。祈られた人のリストに母の名前も書かれた週報が届いたのを覚えています。今ならパリ同時多発テロの被害者のために追悼を行っているかもしれません。