先日はりくが二階に上がることより大変なことがありました。いつものように朝の散歩から帰って外につないでいたのですが、小一時間たつころ雨が降ってきたのでりくを入れようとしたところ、いない。目を疑う感じで名前を呼びましたがやっぱりいない。外の杭につないだひもが切れている。リードは付いたままの状態でりくがいなくなったのです。あの子のことですからあまり遠くへ行くとは考えられない。が、最近二階へ行くという冒険の楽しさも味わってしまったから、もしかしたら・・・という懸念がないでもない。
「りく~、りく~」
大声で呼んでみましたが姿は見えない。大変なことになったと、私がすぐ土手に駆け上がろうとしたところ、土手を歩いていた人が
「犬を捜しているんですか。橋のところに犬がつながれていますよ。」
と教えてくれました。橋は家からすぐなのですが、気ばかり焦ってなかなか脚が前に進みません。こけつ転びつという感じで土手に上がって
「りく~」
と叫ぶと、りくも
「姉ちゃん、ここ~。」
とワンワンなきます。やっと橋にたどり着いてみると、りくはそのたもとにゆるくつながれていました。遠くに行かないようにとの配慮なのかもしれませんが、これでは戻って来られないではありませんか。
とにかくすぐほどいて連れ帰りました。帰りはゆっくりでもよかったのですが、なぜだか二人して家まで走りました。心の中で
「りく、こめんね。姉ちゃんが悪かった。」
と繰り返しながら。家に入れ、床に倒れこむようにしてようやく落ち着きました。
「りくを無事救出。」
外のひもは二度と取れないようなものにしなければ。危ないところでした。たまたま雨が降ったから早く気づけてよかったようなものの、時間が長引けばどうなったかわかりません。橋はたくさん人が通るので悪い人がいたら危害を加えられていたかもしれないし、「ああ、かわいい子だ。」と連れ去られてしまったかもしれません。大いに反省です。