2021年5月4日火曜日

「紅春 178」

 


 高速バスのありがたさは十分身にしみている私ですが、さすがに寄る年波には勝てなくなってきました。片道12時間のフライトも平気だった若年期も今は昔、4時間半のバス旅もちょっときつくなってきました。なんだかんだで一日つぶれますし、乗っているだけではあっても体は疲れます。

 早く帰省したいと思うもう一つの理由は、年老いて弱ってきたりくが待っているという、或る種強迫観念めいた気持ちです。実際はぐっすり寝ているだけなのですが、りくを思うと居ても立ってもいられず、早く行って好きなだけ外を歩かせたい、脚を強くしてやりたいと、気が急いてしまいます。

 先日、早朝6時台のバスでJR駅まで行き、7時台前半の新幹線に乗ったところ、何と9時半には実家に到着しました。これは早い! 体も楽だし、着いて丸一日使えます。

 りくはもちろん寝ていましたが、私が台所でガサゴソしているうち目覚めたらしく、隣の部屋で様子を見ていると、すっくと立ってタタタッと台所を急いでチェック。荷物に気づいて家の中を探し始め、私を発見しました。「兄ちゃんが出て行ったと思ったら、姉ちゃんが来たの?」と不思議そう。すぐ散歩に連れ出し、下の橋まで一周。何といってもまだ午前中でたっぷり時間があり、体も疲れてない。かてて加えてちょうどいい気候ということもあり、午後にも「散歩連れてってください」の真剣お座り攻撃を受け、今度は上の橋の近くのコンビニまで。帰ってきてお昼寝のりくに「楽しかったね」と声をかけながら、今後は新幹線で帰省かなと感じています。大きめの地震が起こると新幹線は最低5時間は止まるので、予定は吹っ飛んでしまうんですけど。