2016年8月25日木曜日

「雑草とのバトル」

 雑草魂という言葉はしぶとい生命力を示すどちらかというとプラスの表現だと思うのですが、最近私はそんな好意的な使い方ができないような状況になっています。二週間ぶりに帰省すると、前回も草むしりをかなりやっていったはずなのに、もう新しいのが生えている。前回見逃した草はかなりの高さに育っている、といった信じられない光景が目の前にあるのです。隣は空き家なので庭は草ぼうぼうですが、いつもりくをつないでおく隣家との境は草を抜いています。藪蚊の温床となるからです。他のところはもう人間の高さくらいまで草が伸びており、草はどこまでも成長が許されれば木になるのだということを知りました。

 毎朝すこしずつ草むしりをしていますが、小さいのが次々生えるので減っている気がしません。何か邪悪なものに支配されつつあるような様相を呈しています。人の罪もこのようなものではないかと考えさせられます。いったんきれいにされたようでも、また次々に小さい罪が顔を出す・・・。罪の力は本当に強い。

 河原に出るとさらに恐ろしい光景が広がっています。きれいにせいびされているところはよいのですが、人の背の高さをとうに超えたイタドリの木が両側に茂っているところもあります。しかしそれを凌ぐ姿を見せているのが蔓科の植物。あらゆる植物の上に覆いかぶさって伸びていく蔓の生命力は半端ではありません。河原の国盗り物語は蔓科の種族に軍配が上がるだろうと予想しています。もうすでに恐ろしい勢いで土手の方まで増殖しりくの散歩道を脅かしています。

 家の垣根も父が植えていたアケビの蔓に覆われかけましたが、蔓にだって弱点はあります。根元を断つのです。アケビの蔓は完全に太い樹になっていましたが、ジャックと豆の木よろしく斧ならぬのこぎりで切り落としました。邪悪な力に負けるものかと、雑草と戦う毎日です。