「まもなく那須高原サービスエリアで休憩をとります。・・・・この時期、駐車場が渋滞で、いや違う、混雑で大型車の場所に乗用車が止まっていることがあり・・・あ、あそこのパイロンが・・・大丈夫だな、ちょっとどかしてきます。・・・・では集合時間は○時○分です。バスの外に出られる際はお足下、いや違う、すれ違う車にお気を付けください。」
バスに戻ると営業所と連絡をっている声がマイクを切っていないため筒抜けになっています。
「新宿34名、王子4名。・・・はい、えっーと、西郷7名、須賀川9名、郡山14名・・・」
ここで乗車と降車の人数を連絡していたとは今まで知らなかったな。話のところどころに個人的な会話も入るらしく楽しそうです。
この休憩時に乗客から、何かカタカタという音が聞こえるという知らせが入ったようで、
「どこらへんですか。・・・・ここは大丈夫だし・・・音が出るようなものは・・・・。」
結局、荷物入れの箱を止めるロックをしていなかったことが原因だったというアナウンスが入った時は吹き出しそうになりました。その後も、渋滞による到着時間の予想やこれまでの忘れ物の例などを紹介しながら同じ感じで時が過ぎ、どんどん乗客は降りて行きます。終点1つ前の福島西インターでは、
「先ほど会社からの電話を取りそびれてしまいました。ちょっとかけさせていただきます。・・・はい、今ですね、西インターです。」
「もうすこ~しですね。がんばってください。」
マイクを切っていないため、営業所からの熱いエールもばっちり聞こえ、またもや吹き出しそうになりました。気持ちはよくわかる。仕事の終了まであと少しなのです。そんなわけで、会社の内情というのはなかなかわからないものですが、今回のことでとても人間関係のよいバス会社だと感じて安心したというのが大きな収穫でした。(ちなみに私はいつもJRバスを利用しています。) 運転手さん、お疲れ様でした。