「そっち、大丈夫? うちのは大丈夫だけど。」
「うちのもおとなしいので大丈夫です。」
ということでちゃんと会わせてみると気が合いそうでした。犬同士の相性は一瞬でわかるようで、あれはどういうことなんでしょうね。匂いなのか、気性なのか、とても不思議です。今回はりくの方が積極的でした。
「いくつ? 6歳くらい?」
わー、そんなに若く見えるんだ・・・。人間でなくともうれしくなってしまいます。黒柴ちゃんの方はりくより年上だなあと思って聞いてみると、なんと16歳! それでもしっかりした足どりで散歩で来ているのがすごい。でもおじさんの話では、両眼とも白内障で見えておらず、耳も聞こえていないということで、この夏は食欲もなく心配したとのことでした。しかも外飼いだというので、またびっくり。外飼いでそんなに長寿の犬がいるとは。
「りくもがんばらねばね~。」
と声をかけて家に戻りましたが、せめて天寿を全うできるよう可愛がってあげなければと気持ちを新たにしました。やがて介護が必要な時も来るのでしょう。新しい友達に会って喜んで帰宅したりくを横目に心に思ったのは、
「りくがよぼよぼ、よたよたになったら、兄ちゃんと姉ちゃんで面倒見るからね。」