7月31日に国会近くの平河町で「安全保障関連法に反対する学生と学者の共同行動」がありました。こういう反対集会は出所が大事です。私は「安保関連法案に反対する学者の会」で知ったのですが、上野千鶴子と内田樹が前面に立って共闘なんてまずないことでしょう。今回の集会を主催したのは毎週国会前でデモを続けている学生団体「SEALDs」と、「安保関連法案に反対する学者の会」で、両団体の共同行動は初めてとのことでした。「学者の会」と言っても、サイトを開くと市民も反対署名ができます。(市民は所属や専門を「なし」にすればよい。)7月末現在、学者は1万2千人、市民は2万7千人を超える人が署名しています。デモとか好きじゃないし、夕方出かけるのはもっと嫌だけどしかたないという感じで行くことにしました。
当日は第一部が「学生と学者の共同集会」、第二部が「学生と学者と市民の共同集会」でしたので、第二部の時刻に出かけましたが、両者にほとんど区別なく、学者と学生と市民(お子さん連れ、お孫さん連れらしき人多し)が入り乱れておりました。二回分で数千人といったところでしょうか。第二部では、学生(女)、学者(女)、学生(男)、学者(男)の順に一人5分くらいでスピーチがありました。学生からは、「十年前の絵本『戦争の作り方』を読み返してみて、今そうなっていることにぞっとした。私たちが学んでいるのは希望ある未来のためではなかったのか。」「安倍政権がやろうとしていることは先の戦争で亡くなった方に対する冒涜ではないのか。」との言葉を聴きました。学者は「今更立憲主義だとか、憲法を守れとか政府に言わなければならないとは情けないし恥ずかしい。」と嘆いておられましたが、論理のぶつかり合いではないのでもともと学者の出る幕ではないのです。
私がはっとしたのは、学生がスピーチの中で「剣をとる者は剣で滅びる。」と述べた時です。聖書の言葉だがまあ人口に膾炙した言葉だからなと思いました。しかし本当に驚いたことに、しばらく後にその人が「私は安倍総理や政府の方々が正しい判断をできるように祈ってます。」と言ったのです。この時小さな笑いが起きたのはこれをあてこすりと解釈したからでしょうが、私は純粋に感銘を受けました。あかりちゃんが言うように「狂った政権が一番の脅威だ」と思ってきましたが、この学生さんは狂った政権のためにも祈っているのです。キリストの香りがしました。
それから5列に並んで国会までデモ行進、幟やプラカードを持っている人もいます。私は「てれっとしたりくの写真」に「平和維持活動中」という紙を貼って持っていきました。警官に「水分取ってください。」と言われながら隊列は進んでいきます。私はがなりたてるような品のないシュプレヒコールが大嫌いなのですがあれがなくてよかったです。国会請願では民主党や社民党、共産党の方々に拍手で迎えられ、「へえ~、こんなことしてるんだ。」と初めて知りました。りくの可愛い写真見てくれたかなあ。
*次回は9月6日(日)、場所は青山あたりで計画中のようです。
今日のちらしによれば、合言葉は「#本当に止める」です。