2017年8月3日木曜日

「紅春 109」

夏になり、りくが起こしに来る時間はかなり早めです。「まだ早いよ」と言って帰すのですが、またすぐ「朝だよ。起きて」とやってきます。その顔たるや、真ん丸めんめで、うれしくてたまらないという表情なのです。「何がそんなにうれしいの?」と相手をしながら、だんだん起きる気分になってきます。そのうち手っこを出してくるので、「りくには勝てない」と散歩に行く準備をします。

 このところいつも散歩は長靴履きです。陸が必ず川に入りたいと言うからです。大雨の後の数日間は水かさが増しているので入らずに済むのですが、しばらくするともう待ちきれないようです。最近はりくとヨルダン渡河ごっこをします。「ヨルダンを渡ろう」と声をかけてカナンに見立てた向こう岸目指して川を渡るだけですが、私たちが水に足を踏み入れても当然松川の流れは止まりません。(レビ人はすごい!) 流されないように注意してジャブジャブ渡ります。私は大丈夫でもりくは軽いからな~。時々川の水を飲みたがりますが、、「家に帰ってからね」とやめさせています。

 りくも秋には11歳になります。結構な年で人間なら高齢者ですが、散歩する様子は溌剌としていてまだ壮年のようです。ちょうどよいペースでぐいぐい引いていきますし、河原に降りたければ階段を降り、好きな道を自分で決めて歩いて行きます。生前父が、「りくにはりくの考えがあるんだから」と言っていましたが、本当にそうです。道は日によって違うこともあり、犬なりに自分の考えがあるのはすごいことだと妙に感心します。家の近くの階段で、段差の大きく人間でも「よっこいしょ」と登らなければならないところも、りくはぴょんぴょん跳びながら上っていくので「おっ、元気だな」とうれしくなります。いつまでも元気で一緒に散歩したいです。