2016年9月10日土曜日

「会報のお手伝い」

 東京で通っている教会から今年は会報発行のお手伝いを頼まれました。正式な会員ではなく客員の私に声がかかるくらいだからやはりお困りなのでしょう。福島教会の会堂再建に多大な支援をいただいた教会なので、少しでもお役にたてればよいとお引き受けしました。たぶん社会のあらゆるところでそうなのだと思うのですが、今は過渡期なのです。人口ピラミッドからして全体の人数が減っていくのは避けがたく、また高齢者の割合が増える一方で中年以下の割合は減っていくという状況で、できる人ができることをし無理な場合は事柄自体を適宜縮小していかなければなりません。

 会報の編集は今まで携わっていたプロの方が第一線を退かれ、人手不足の中なんとかしていかなければならない状況です。編集者だけでなく執筆者への依頼もなかなか難しくなり、これまで毎月発行されていた会報は隔月となりました。やむを得ません。

 最初の2回をこれまでも会報委員だった方が作成してくださり、8月号が私の担当となりました。内容は先月の編集会議で決まっており、書式は前回のをそのまま使用し原稿は多くがデータで送られてくるので、案外すぐできるのではないかと高を括っていたのです。ところがやってみるととんでもなかった。わずか12ページの会報なのですが、縦書き3段組みの書式にテキストボックスや図が入るため、思わぬ動きをするのです。ワードの奥深さというか使いづらさを思い知らされました。執筆者あっての編集なので、原稿の文字数が予定より少ないため配置を大幅に見直したり、逆に1字多いために1段におさまらなかったりという、不測の事態もいろいろ起きました。そのたび他の主たる編集者二人へメールし相談するのですが、これも10回ではきかず、それぞれの生活スタイルが違うのでメールがなければとても無理でした。編集委員の一人からは、「夜討ち、夜中討ち、朝がけ、なんでもありで、大変嬉しいです。皆さま、いつ寝ていらっしゃるのでしょうか?」と本気とも冗談ともとれるメールが来ました。

 三人で確認し一応出来上がった版を、「第三者の厳しい目でみてください。」というお願いとともに事前に他の会報委員にもお送りし委員会に臨みました。この席ではいろいろ貴重なご意見をいただきましたが、プロの方の目はさすがでそのご指摘は誠に的確、本当に恐れ入りました。編集委員は、「三人であれほど見たのに・・・。」とショックを隠し切れない会議でした。やってみてわかったのは、お勤めしながらこれを作成するのは無理だということ、大勢の目でみることは本当に大事だということなどです。一つうれしかったのは、今回挿し絵はあとで著作権の問題が起こると面倒だなと思い、パブリック・ドメインにあるもの以外はしかたなく必死で描いたのですが、「何かそういうソフトがあるのかと思った。」といってほめてもらえたことです。とりあえず出来上がって配布され、大きな失敗はなかったようでほっとしました。あとは作成過程で気づいたことや改善すべき点をまとめて、次回以降に生かしていくことが残された仕事です。