「まあ、きれいだこと。」
散歩中すれ違う人からよく言われます。もちろんりくのことです。お風呂には月1、2回入れていますが、りくがきれいなのはおおかた自分自身の身づくろいのおかげです。家で特にすることもなく起きている時、りくはいつも身づくろいをしています。体のあちこちを実に丹念に舐めています。時々私の手なども舐めてくれるのですが、ねばねばで気持ち悪いので適当に、「はいはいありがと。はいわかりました。」とあしらってしまいます。納豆にしてもオクラにしてもねばねば系が体にいいのは有名ですが、犬の唾液のねばねばの正体もこのムチンのようです。
りくは6歳の時には「3歳くらい?」と訊かれ、9つになった今は「6つくらい?」と訊かれるのですから、マイナス3歳肌です。たかが3歳ではありません。人間にすればマイナス20歳肌なのですから、もしりくが女の子なら恐るべき美魔女です。散歩中はりくの後姿を見ることの方が多いのですが、もう何年も変わらないシルエットで、ピンと屹立した耳といい、くるんとうず高く巻いたしっぽといい、家族が見ても「う~ん、きれいだ。」と思ってしまいます。
でももしかするとりくの若さの一番の原因はストレスがないことかもしれません。りくに聞かないとわかりませんが、たぶん不満や心配事は何もないでしょう。あるとしてもせいぜい「今日もお留守番か、つまんないの。」くらいなもんでしょう。代わってあげたいくらいです。