2015年2月25日水曜日

 「紅春 59」

「あ~、ワンちゃん。」
散歩中に小さな子供を連れた母親とすれ違ったりする時、子供はりくを見て何かしら声をかけます。りくは小さな子供が大好きでたいてい寄って行くので、しばらく言葉を交わしながら遊ぶことがあります。りくは自分より小さい子がいるのがうれしいようで、また自分が小さいころ同じくらいの子と遊んだことを思い出すのかもしれません。最近の子は(母親もそうですが)、あまり犬を怖がったりはしないようです。
「この子はおとなしいから大丈夫ですよ。」
と私が言うと、一緒になでたりかまってくれたりします。

 先日はりくが急に立ち上がり、前足を男の子の肩に掛けて顔を一瞬なめたのでちょっとびっくりしましたが、母親が
「怖くなかった?」
と聞くと、男の子は
「怖くないよ。いまチュッてした。」
と答えていました。これがりくの愛情表現なのですが子供が泣きださなくてよかったです。
「あ~、りく、『好き好き』しちゃったんだね。すみません、小さい子が好きなんです。」
とご挨拶してその場を去りました。