2014年6月23日月曜日
「日記について」
日記をつけている方は多いと思います。私も日記というか備忘録をつけています。ポメラという電子手帳に書いて、月ごとにまとめてパソコンの外部記憶に連結しています。もちろん始めからパソコンで書いてもいいのですが、ポメラは備忘録専用にしているので開けて電源を入れるとすぐ書き込めるので気楽です。画像処理も表計算もメールもネットもできるマルチなパソコンは確かに便利ですが、不合理にも使用方法が1つしかないものも私にとっては好ましいのです。ポメラはテキスト入力しかできないというのがミソで迷いがありません。電子手帳大で単四電池2本でかなりもつので持ち歩きにも便利です。難点は折り畳み式のせいかキーボードの一部が弱体化するのが早いこと。すでに2台目ですが、最近はシリコンゴムでうまく調整して使っています。
日記を電子化すると検索できるので便利です。「あれはいつ頃のことだっけ。」という時、日記にあたると自分の記憶のあいまいさが如実にわかります。暇なとき、「去年の今頃どんなことしてたっけ。」と思い音声ソフトで読ませてみると、すっかり忘れていたことを思い出したり、思いがけない発見があったりします。
日記は正真正銘自分しか読まないものなので、特にルールは設けずに気楽に書けるのがいいところです。考えたことをずらずら書いている時もあるし、その日にやったことを箇条書きで短く書いているだけの時もあります。ただ、書くことに嘘は無いようにしているものの、あまり暗いことは書かないようにしています。毎日を明るい気持ちで過ごす方が絶対にいいし、あとで読んで気が滅入るのはできれば避けたいのです。
日記は書かれた時にはほぼ本人にしか意味のないものですが、数百年前の外国の日記などをひょんなことから手にしたりするとこれは民俗学的に十分価値のあるものとなります。最近少しずつ読んでいるのはモンテーニュの「旅日記」。馬で旅していることを別にすればとても400年以上前に書かれたとは思えない、全く古さを感じない旅日記です。旅先で聞いた馬鹿馬鹿しい話なども拾っていて、現代人と変わらないなと思います。結石を患っていたらしいモンテーニュが、パリ近くのボーモンから始まり、ロレーヌ、アルザス、スイス、ドイツ、オーストリア、ブレンナー峠を越えてイタリア各地、再びフランスに入りボルドー近くのモンターニュまで、なかば湯治の温泉巡り・・・。久々に面白いと興味がわくルートで、ヘルベルトがいたら2~3か月かけて行きたかったなと思える旅程です。しかたがないので時々インターネットで現在の街の様子を見たりしながら、空想の旅をしてみます。これも悪くないなと思うのは、中には相当変貌していて当時の趣きがみじんもない街もあるだろうと予想されるからです。