2014年3月14日金曜日
「病院の人々」
医者や看護師は大変な激務にさらされる職業です。分刻み、秒刻みで次々とやることがあり、しかも間違いが許されないという緊張の中に置かれています。
入院中の父の担当医および主に担当してくれた看護師は、大変誠実な職業意識を持った方でした。担当医は超多忙な中でもこちらの要請に応じて要所要所で時間をとって適切な説明をしてくれました。また父の骨折に際しても、それは医療側の奨めに反し、どうしても排泄を自分でしたいという父の強い希望を通したのが一番の遠因なのですが、「こんなことになって申し訳ない。」と率直に述べられました。
また、看護師さんは大変若い人でしたが、ゆるぎないプロ意識で必要な処置を必要な説明をしながら行ってくれました。特に排泄の問題は大きなそして微妙な問題でしたが、彼女は家族にもできない、家族だからできないことをてきぱきと行ってくれました。耳の遠い父にも聞こえるよう大きな声で話してくれ、父が冗談を言ったりすることもありました。担当の看護師は毎日変わりましたが、おそらく父の病状を知っていたためでしょう、彼女は担当でないときも何かとケアをしてくれていました。
またその他の病院スタッフも、お風呂に入れない父のために足湯を用意してくれたり、明日は聖餐式という日には父の依頼に応じてきれいに髭を剃ってくれたり、少しでも快適に過ごせるようにしてくれました。
そのような環境の中で父が最期を迎えられたのは幸いだったと思います。後日病院にご挨拶に行ったとき、担当医には会えませんでしたがお礼状をお渡しくださるよう頼みました。看護師さんには会え、「あなたのおかげで父の入院生活がどれほど明るいものになったか、深く感謝します。どうぞくれぐれもお体に気を付けて、お仕事がんばってください。」とお礼を述べました。