2023年5月7日日曜日

「大型連休悲喜こもごも」

  世の連休とは関係ない暮らしをしている私は、5月に限らず大型連休をむしろ人出の多さで移動に制限がかかるアンラッキーな時期と考えています。ラジオで主要な高速道路における数十キロの渋滞というニュースを聞くだけでぐったりし、連休の谷間に(おそらく希望が少なかったせいで)予約を入れられていた通院以外はほとんど家で過ごしました。海外旅行に出かける人や国内の観光地での混雑ぶりが報道されると、日本中そんな人ばかりのように錯覚しますが、ラジオのリスナーからはいろいろな話題を聞けました。「季節が前倒しになっているので田植えの準備で忙しいです(農家)」、「普段と変わらず仕事です。皆さん頑張りましょう(物流関係)」といった頭の下がる内容から、「近くの緑地に家族で遊びに行きます。朝から弁当作りで大変です(主婦)」、「中学生と高校生の子供が子供たちだけで祖父母の家に遊びに行ったので、連休は夫と二人になります。えらいことです。どう過ごしてよいか全く計画がありません(主婦)」といった、人生相談的内容もあり、なかなか笑えました。一番おかしかったのは、5月3日「マイあさ」担当のアナウンサーが別の同僚のことを「〇〇アナウンサーは今日から7日まで5連投です」と高らかに紹介していたこと。可哀そうすぎる!

 実を言うとこの連休中、私は一度だけ都バスの旅を行いました。都内の幹線道路は目に見えて空いていたこともあり、「都内ならいいかな」と油断したきらいはあります。もう何年も乗っていなかった路線を思い出し、涼しいうちに家を出て、目標の中途地点までは快調に行けました。しかしターミナル駅に着いてから乗り換えようとして行列にびっくり。休日のみ運行する行楽地への急行バスが出ていたのです。事前調査が不十分でよく分からぬままに乗り、見慣れぬ景色を堪能できたのはよかったのですが、私の目的地には行けないと知って途中下車。戻ろうとして問題発生、もちろん連休中の時刻表は休日運行になると把握していましたが、バス乗り場が休日に変更されることがあることまでは失念していました。なんとか元のターミナルに戻れたものの暑さもあって当日の予定は断念し、よく知っている路線でともかく東京駅まで来ました。

 まだ正午でしたが、疲れたのでもう帰ろうと八重洲口から丸の内方面へ地下道を抜けようとして、人、人、人の波にのまれました。お昼時だったせいか、どの店もひたすら行列で信じられない光景を目の当たりにしました。考えてみれば私が甘かった。東京駅などに来てはいけなかったのです。這う這うの体で帰路に向かうバス停でバスを待っていると、同じように這う這うの体で階段を上り、大きな樹の木陰に座り込む数名の欧米人観光客を見ました。無理もありません。東京駅をそれなりに知っているはずの私でも「もう無理」という極限の状況下で、外国人(しかもアジア的雑踏に慣れていない欧米人)に大型連休中の東京駅地下街はハードルが高過ぎたのです。お気の毒としか言えません。

 残りの休日は好きな本を音声で聴きながら、ゆったりと家事をしました。夏に向けての衣類の入れ替えや寝具の新潮、六月のマンション消防点検・排水溝清掃に向けての下準備などです。着る物や肌に触れる寝具やタオルはもう絶対綿100%でないと受け付けなくなっているので、購入時にそこだけは必ずチェック。また、新しい製品はたとえ綿製品でも化学物質が付着して臭いもあるため洗濯が必須です。大物は一遍に何枚もは干せないので毎日少しずつです。そうこうするうち、異常な人込みにあてられてすっかり狂った体調も落ち着きました。やっぱり連休は家でゆっくりが一番です。