夜中に目覚めて、「今日も来るんだろうなあ」と思っていると、傍らでシャッシャと密やかな音が・・・。もう来てる・・・りくが前足で布団のヘリを搔いているのです。見ると満面の笑み、散歩のお誘いです。でも今は午前3時、外は真っ暗。「まだ早いよ」と撫でて帰すのですが、りくはめげずに間をおいてまた来ます。その間隔が次第に狭まり、「だめだ、もう絶対に眠れない」と起きるのが4時。それでもまだ暗い。着替え始めると、りくは散歩に行けるとわかるので、せわしなく家中を歩き回って気持ちがますます高まっていくようです。
下の橋まで一周約2キロ、朝は涼しいし、りくも大丈夫歩けるのでこの運動は大事です。何よりうれしそうに勢い込んで、道端の情報を読み取るのに真剣です。帰ってきて外に繋ぎ、水の入った容器と蚊取り線香を設置、りくは届く範囲でそのへんをぶらぶらしたり、草むしりする私の働きぶりを見たりしています。可動域を広げるため兄がワイヤーを伸ばしたので、りくは半径7メートルくらいを自由に歩けます。雑草は全部取って帰ったはずなのに、帰省するたび「うそだろ」というほど風景が変わっています。なにゆえ草はこんなに伸びるのか・・・。ご近所の迷惑にならぬよう毎日小一時間草むしりをするので、雨の日などは正直休めてほっとします。
その後は朝食、りくがまだ外にいたいという時はりくを残して家に入ります。最近はここでうっかりしてはいけない、時々覗いて見ると大変なことになっています。引き綱が木に絡まって立ち往生していても、日陰もあるのになぜか陽の当たるところでハアハアしていても、突然ザっと雨が来ても、りくは黙っているのです。慌てて出て行って、「姉ちゃん呼ばなきゃダメでしょ」と言いながら、りくを取り込むことになります。どこ吹く風のりくに食事を食べさせて、なんとか朝は一段落です。りくは家でお休みタイム。弟くんたちとまどろんでいます。あたしも寝たいよ!