2020年10月29日木曜日

「紅春 166」


 

今回の帰省はeチケットを使い、新幹線利用でいつもより2時間近く早く家に着きました。りくは寝ていたので、そおっと添い寝したのですが気づきません。しばらくしてツンツンしたら目を覚まして狂喜乱舞。とても元気で安心しました。私がいると、兄に対するりくの態度はあからさまにぞんざいになり、帰宅した兄に挨拶をしに行かないこともたびたびなのですが、今回はちょっと違います。




 夜は兄に「お帰り」を言って甘えていましたし、珍しく階段を上がって兄の部屋を訪問したのです。朝食の時、「それ、いつ?」と聞くと、「ついさっき」とのこと。思うに、兄と二人だけの生活が習慣化したりくは、監視するかのように兄の動静を常に把握していたのではないか。そのため、普段なら起きて来る時間になかなか降りてこない兄の様子を見に行ったのではないかしら。「りく、兄ちゃんの世話まで大変だな」と冗談を言っていると、兄が急に話を止めて耳を澄ましたかと思ったら、「白鳥来たな」と言いました。遠くでかすかに「クォー、クォッ」と繰り返し鳴いているのが聞こえました。

 というわけで、天気も上々だったのでりくと白鳥さんを見に行きました。疲れるくらいりくを歩かせてやろうと、水筒を持って2つ下の橋まで3~4キロ歩き、よい散歩になりました。白鳥はいまのところ十羽くらいでしょうか。まだ十月なのに、今年はずいぶん早い。やはり冬らしい冬になるのかな。ちょっとだけ冬への心構えができました。