2020年9月1日火曜日

「秋来ぬと・・・」

  這う這うの体で八月を過ごしました。暑さにやられてすっかり体がおかしくなった感じです。熱中症で亡くなった方の中にはエアコンをつけていない方もいたという報道がなされる度、「エアコンはつけっぱなしにしてください」というアナウンスが流れましたが、老年者のことが分かっていないと思います。ずっと家にいる人でも最低限の用事や買い物で外出しなければならず、その時の気温差が半端なく身に応えるのです。エアコン入れっぱなしの室内でも、ちょっとずつ体のバランスが崩れていくのがはっきりわかります。唯一の運動機会である朝のウォーキングも、日の出前にすでに28度ということもあり、「今日はいかない方がいいな」との体の発する警戒アラートに従い、泣く泣く取りやめたことも何度かありました。夜は1~2時間おきに目が覚めて眠れず、その分昼間にうとうと・・・。経験上、健康管理にとって最も避けたい事態を招いていました。食欲も減退、手作りにこだわらず、また栄養バランスにさえこだわらず、とりあえず口に入るものを食べるという状態でした。感染症問題が起きてから、恐くて一度も外食ができず、普段の自炊は苦にならなかったのですが、ついに暑くて作る気力がなくなりました。「でも何か食べなきゃ」という危機感から欠かさず食べていたのは具沢山みそ汁です。これは好きな具材で前夜みそ汁を作り、冷蔵庫で冷やしておくと、翌朝本当に美味しく食べることができ、私にとって命綱のような食べ物でした。

 九月の声とともに涼しい朝を迎え、ようやく息ができました。気温が下がっただけでこんなにも体が楽になるとは思いませんでした。急に元気が出て、懸案の掃除ができました。掃除くらいと思われそうですが、この暑さの中で電気用品を使うなど、考えられないことでした。「今日を逃したらまた当分できないかも」と思い、せっせと使用したのは、今年購入した物の中で一押しの商品・「ふとんクリーナー」です。それは、一分間に六千回も叩いてほこりやダニを徹底的に除去する掃除機で、ふとんだけでなく、布製のものを非常に効果的に清潔にできます。うちはフローリングだけでなく絨毯の部屋もあるので、試しにこれで掃除してみたら、温風が吹き付けられるらしく、新品のようなふかふかの床になってビックリしました。ソファや敷物類にも掃除機をかけ、きれいになった空間で過ごせるのは精神衛生上もよいものです。

 猛暑の峠を越しただけで、まだ暑さとの闘いは終わってはいないのでしょうが、夏の暑さは一年ごとにしんどく、体が負けそうになってきていると感じています。感染症よりもずっと暑さに苦しんだ夏でした。