帰省した翌日、早朝の散歩で土手へ上がった後、りくの動きに目を見張りました。タッタッと二歩ほどギャロップしたのです。間違いなく四本の足すべてが地面から離れ、疾走し始めるのではないかと思ったほどです。うれしくて自然と体が跳ねてしまうかのようでした。
私が「えっ、まさか」と大いに喜んだのにはわけがあって、最近りくは脚が弱ってきているのではないかと思っていたからです。階段を踏み外したり、土手から帰る小道を逸れて隣の敷地に落ちたりしていましたし、兄も「散歩中何度かりくの脚がカクッとなるのを見た」と言って案じていたからです。ところがどうしてどうして、りくの脚はまだまだ大丈夫な様子です。時々こけるのは脚の問題と言うより、目が見えにくくなっているためかもしれません。
その後もりくのギャロップ姿は何度か見られ、私の散歩の励みとなっています。足腰の老化はいかんともしがたい面もありますが、おそらく骨格や関節以上に筋肉に関係した問題なのだろうという感触を得ました。緩やかでも日頃から鍛えておけば、それなりに何とかなるかなという気がして、りくに倣って私も頑張らなければと思います。