りくは散歩が大好きです。朝一の散歩を5時半にしても、8時か9時にはまた行きたいと言います。手っこを出してしつこく肩をトントンするのがその合図です。根負けして「行きたいの?」と尋ねると、「ワン!」と力強い返事。しかたなく散歩の準備をしていると、あれほど付きまとっていたりくが、しばし姿を消します。「何してるんだろう」と思って見に行くと、水を飲んでいるのです。外を歩くと喉が渇くし外では水が飲めないから、行く前に備えているのです。これって賢すぎませんか?
はじめは偶然かと思っていたのですが、これが毎回毎回なのです。散歩随行要員のターゲットを兄にした場合も、交渉成立となれば同じことをします。個々の場合に応じ、未来のことを予測してそれに備えた行動が普通の動物にできるものでしょうか。頭が良すぎて、使われる身としてはため息が出ます。最近は、「いま忙しくて行けないから」と言っても、わざと水を飲んでプレッシャーをかけるという技まで身に着けました。こちらは「あ、水なんか飲んで。水飲むんじゃない!」と叫んだりしていますが、これは絶対に虐待しゃありません。過重労働を強いられているのは人間の方なのです。
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