2019年7月8日月曜日

「宿泊旅行」

 所用が合って関西に2泊の旅行をしました。宿泊を伴う旅は帰省を別にすれば体調を崩して以来もう十年ぶりくらいです。具合が悪くなって寝込んだりするのが怖くて今までできなかったのですが、今回「行こう」と決めてからはその日のうちに新幹線と宿を予約し、一週間もたたずに出発しました。勢いが大事です。

 行先は決まっていたのですが、これまでも国内の一人旅はしたことがなかったので宿をどうしたらいいか迷いました。調べるうち新幹線とセットになっている宿泊プランがあり、1泊の料金で2泊できるくらいのリーズナブルな料金設定を見つけて即決しました。これは「こだまで行く」というのがミソで格安なのだとわかりましたが、別に急ぐたびではないのでノー・プロブレムです。宿泊数や部屋のタイプ、食事のオーダーとチェックを入れていくと該当する宿屋が表示されるのですが、最後に「天然温泉」にチェックを入れたところ1つに絞られました。天然温泉の付いたシティ・ホテルの快適さはヨーロッパで散々体験したのでここに即決、無事予約が取れました。

 当日は「もう1時間早いのにすればよかった」と思うほど、東京駅に着くまでのラッシュがすごかったです。何しろもうこういうものには、無縁な生活を続けていたので「この生活はやっぱり無理だ」と改めて自覚しました。各駅停車の新幹線は2時間半で行けるところを4時間かかりますが、空いていたので文句なし。行きも帰りも富士山が見えなかったのは残念でしたが、梅雨なのでしかたありません。

 目的地で用事を果たす以外は自由時間でしたので、なるべくご当地を歩いてみましたが、大阪というのは意外に小さな都市だとわかりました。短い日程でもそのほぼ四分の三は歩いて踏破できたと思います。ここはだいぶ前にユニバーサルスタジオがオープンしたころ修学旅行の引率できた覚えがありましたが、生徒が盲腸になり病院にいた記憶しかありません。今回テーマパークを訪れるほどの体力も時間もなかったので、あの場所を体験するということは私の人生にはもう訪れないかもしれません。

  ホテルの天然温泉は期待通り、朝・晩と本当にゆったりできました。実は新大阪の駅に降りて待合所を見た瞬間に、フランクフルト国際空港の幻影がよみがえりました。こんな大きなスペースの待合所があるとは思っておらず、そこが外国人でいっぱいになっており、さらに向こうには免税店が並んでいたからです。今の日本はこんな風になってしまったのか…と、既視感に打たれてしばし茫然でした。そしてホテルでの滞在もヨーロッパ大陸の旅を彷彿とさせるものでした。快適な温泉の大浴場、入浴後に血圧を測ったら元の値に戻っていてもううれしかったこと。膝の漢方をやめたせいなのか、蕎麦や大麦のご飯にして食事改善をしてきたせいなのか、ゆったりとした環境を楽しめたせいなのか・…おそらくその全部なのでしょう。朝食バイキングも1時間ほどゆっくりいただき、大食いの女芸人のように思われないかしら、と心配したほどです。

 良い旅でした。何より何事もなく帰宅できて自信が付きました。ただやはり疲れたのでしょう、帰ってきて二日ほど寝込んでしまいましたが。でも、ちょっとずつ旅行ができるようになるといいなと思っています。