2019年2月2日土曜日

「紅春 133」

 りくがうちに来た当初はりくに首輪をしていたのですが、その後すぐハーネスに切り換えました。なんとなく首にだけ負荷がかかりそうな首輪よりいいかなと思ったからです。以来ずっとハーネスなので、りくもそれがあって当たり前で、お風呂の後もハーネスをしないと外に出られないことは知っているので嫌がることはありません。


 先日、土手を歩いてコンビニに買い物に行き、帰り道のことでした。何か違和感があってよく見ると、りくの脚が両方とも同じ穴に入っています。元々緩めにしており、寝転んでいる時など片脚がスルッと抜けてしまうことがあるのです。「あらっ」と思い、急いで付け直そうとしました。普段なら、河原で脚が抜けても、りくはどこへ行くでもないので心配はないのですが、今はすぐ脇が道路でビュンビュン車が通っているのです。しかし、こっちも気が動転しているのでなかなか入らないどころかハーネスが全部抜けてしまいました。こちらの焦りがりくに伝わって次第にりくも興奮してきました。

 このまま車道に出られたら車に轢かれる・…いつも土手の散歩だけなのでりくには車の怖さがわかりません。これはいけない…私はりくを抱き上げ、ハーネスを拾ってそのまま河原へ向かって200mほど走りました。りくはもう10キロ近くあるので、抱っこしたまま走るのはとても大変で腕がしびれてきましたが、、とにかく土手の下の絶対に危なくないところまで抱いて来て、それから地面に置いてみるとおとなしくしていました。ゆっくりハーネスの2つの穴に1脚ずつ入れてようやく落ち着きました。「りく、今危ないところだったんだよ。車にぶつかったら死んじゃうんだからね」と話しましたが、全然わかってないみたいです。あっちでクンクン、こっちでクンクンをしているりくの興味に付き合いながら、のんびり家に帰る道で、「これからはハーネスと脚の位置を確かめてから散歩に出なければいけないな」と、安堵の思いとともに強く思いました。