2018年11月1日木曜日

「病院のアンケート調査」

 通院している病院で、たまたまアンケート調査の日に当たりました。「面倒だな」と思いましたが、考えを変えて真面目に書くことにしました。こういう取り組みを日頃の鬱憤を晴らす機会と考える人が時々いますが、それはやってはいけないことです。主催は経営陣なのですから、この病院に雇用されている職員は戦々恐々としているはずです。細かいことをあら捜しされて低い評価がつけば、「患者様のご意見」を盾にどんな抑圧的な対応がなされるかわかりません。もちろん常識的に見てとんでもない職員がいれば別ですが、私の知る限りそんな人はいませんし、いたらアンケートに関わらず申し出ています。学校で行われている授業評価と同じで、特別問題がなければ、できるだけ寛大な目で評価し、相手を萎縮させぬようにもっていくのが得策です。人は気分よく働いているときが最もパフォーマンスが上がるからです。

 主な質問項目は、「治療について」、「医師の対応について」、「看護師の対応について」、「事務職員の対応について」、「採血時の待ち時間について」、「診療科の待ち時間について」、「病院内の環境について」等でしたが、私はこういう場合いつも「5」か「4」に評価します。本当は「5」だけでもよいのですが、それだといい加減に評価しているように思われてもこまるからです。(今回、食べたことはないけれど、「レストラン」の項目だけは「3」にしました。一見したところ普通のメニューなのに、これがべらぼうに高い。)

記入欄のところではそれぞれ次のように書きました。
①「診療科の待ち時間について」・・・「早朝、採血をして、診療時間まで待つのは長くても苦ではありません。ただ、採血順受付待ちの席取りはやめさせてほしいです。」
注:これは早朝、機械による受付を開始と同時に済ませて、すぐ採血場所に向かっても、既に二列目まで(誰もいないながら)長椅子に物を置いての席取りがあり、それが以前より明らかにエスカレートしてきたからです。
②「診療科の受付の待ち方について」・・・「順番に長椅子に座って待つという暗黙のルールがありますが、初めての方はこれを知らず並び直しになって気の毒です。」
③「採血に関して」・・・「採血は非常にうまいのですが、採血しにくい体質で申し訳ないです。今までに二度ほど採り直しになりました。何か良い方法があるでしょうか。」
④「医師・看護師・職員の対応に関して」・・・「全体として、皆さま高い意識をもって働いていらっしゃると思います。」

 最後の方に、「この病院を知人にも紹介したいですか」というような質問もありましたが、これは「4」の「まあしたい」です。治療に関して不満はないのですが、いつも満員状態、待合所の長椅子に空きがないほどなのです。これ以上増やしてどうしようというのでしょうか。しかも、電車の駅は見事にどこからも遠く、バスや車が必須です。最後の記入欄には、「一番の課題はアクセスの方法でしょうか。」と書いて投函しました。こうしてみると、自分がいかに「機会均等・公平無私であること」を尊重しているかがわかります。こういう発想は世界に誇れる「国民健康保険」という公的診療が、骨の髄まで身についている国で生活していなければ出てこないでしょう。私が言うのもなんですが、この素晴らしい制度だけは治療側も患者側も一致協力して無駄をなくし、将来にわたって維持していってほしいです。