鬱々と春を過ごしています。ちょっと気持ちが晴れるのは、りくを相手にしている時くらいです。人間よりはるかに賢く、性格も素直だなあとつくづく思います。日が長くなり暖かくなったので散歩日和が続いており、りくに催促されると、「お~よしよし、りくの願いなら聞いてやるからね」と大サービスで普段は行かない遠方へも出かけます。下の橋を越えてゲートボール場を通ってさらに下の橋まで、あるいは上流の小さな池のある河原を通って上の橋のさらに先まで、土手沿いにどんどん遡って・・・。
少し歩くと汗をかくほどの暖かさ、こんな日は水筒が必須です。1キロ近く来たかなという辺りで水筒を取り出して見せると、りくはそそくさとやって来ます。蓋に注いであげるとゴクゴクとたくさん飲むので、インドのキングコブラの動画を思い出します。旱魃のため人の住む村にやって来てペットボトルから水を飲んだというので有名になった話で、やはり水は命の源なのです。りくは極めて元気でどこまでも行こうとするのですが、ここは適当なところで折り返さないといけません。その場はよくてもやはり年は争えないので、歩きすぎで大変な事態を招いたことがあったのを教訓としています。
散歩の後は家の日向で昼寝です。昼寝から覚めて、また肩を手っこでトントンすることもあり、「大丈夫かな~」と思いながら短めにもう一本することもあります。兄が帰宅してから行く分も含めると、1日5~6キロ歩いているかもしれません。近頃報道されるのは人間の愚かさ、醜さ、卑しさばかり・・・、りくの我儘など可愛いもので、「姉ちゃん~」と甘えた顔でやって来るのを見ると、散歩の願いなどいくらでもかなえてあげたくなります。こうしてりくへの甘やかしは日々加速してゆき、最近は、「ね~、りくは神様の最高傑作じゃないかな~」と、いつも話しかけています。