ピョンチャン・オリンピックでは、日程の最後の方にチームパシュートやカーリング女子の競技があり、日本がチームプレーにおいて実力を見せつけた形となりました。逆に言うと、これくらい一体化したチームでないとオリンピックでは勝てないのだということでしょう。このところ、複数人で一定の仕事をする或る会のメンバーとなり、勤めていた頃の感覚を少しだけ思い出しました。違うのはもちろん、職業として仕事する場合は皆似たような環境にあるため仕事量を公平に分け合うのが大前提でしたが、今の会の場合はこの点であまり明確な基準がありません。会の構成員が毎年違う場合、まさにそのことによって全く違った集合体となります。去年と今年、今年はまだ始まったばかりですが、私はこのことを痛感しています。
どんな集団でも2割はよく働き、2割は働かず、後の6割はそこそこ働く・・・という話を聞いたことがあります。「よく働く人」が去った場合でも新たに「よく働く人」が出てきて、割合は変わらないというのが勘所です。と言うことは、「働かない人」が去った場合でも新たに「働かない人」が出てくるということで、これは人間のさがなのか、悲しいことです。それはさておき、昨年この会には不測の事態が次々起こり本当に大変だったので、今年も覚悟して臨みました。メンバーが半分変わり、ま私自身、月の半分は不在なのでご迷惑をかけているのですが、はっきりした変化の兆しを感じます。私の今年の役どころは、業務の引継ぎを円滑に行うこと、会の長をしてくださる方のサポートをすること、誰の仕事とも決まっていない仕事を行い全体がクラッシュしないよう気をつけること・・・辺りだろうと自分で決めています。仕事内容の共有はほぼメール頼みですが、思いついた折に会の運営に必要なことやら、帰ったらやらなければと思っていることやらをお伝えしておくと、翌朝のメールでそのことについて報告がある、他の方々が長を中心にどんどん仕事を進めている、話が予想以上にトントン拍子に進んでいく・・・という、ちょっと信じ難い状況が現出しています。また別件で大問題が起きた時、思い余って会以外のメンバー(専門家)にも助けを求めたのですが、この方もこちらが思っていた以上の働きを買って出てくださり、かなり問題が解決に近づきつつあります。
これは何かに似ている・・・と思ったら、まさしく『小人の靴屋』です。朝起きたら、靴が何足も出来上がっている不思議な感じです。メンバーが十人いるとしたら、よく働くのは二人か・・・なるほど。でも今は飛び入りもいるしなあ、これが小人さんなのですね。いやいやながら仕事をする人を小人さんとは呼びません。小人さんはいつも朗らか、「しかたないな~」くらいは言うかもしれませんが、にこにこと機嫌よくサクサク仕事を仕上げてしまうのです。そして決して恩着せがましくしない。小人さんって素晴らしい! 私も帰宅したら、小人さんA、小人さんB、小人さんC…に倣って、小人さんになろうと心に決めた次第です。