2017年9月13日水曜日

「紅春 111」

先日りくをお風呂に入れようとして準備をすっかり済ませ、りくを呼んだら返事がありません。部屋を方々捜して「しまった」と思いました。二階に上がるところの柵を閉めておかなかった・・・。まだ六時で兄は寝ていると思いましたが、一応階下から「りく居る?」と聞いてみると、どうやらやはり兄のところにいるらしい。しかたなく上がって、逃げ腰のりくを捕まえ、だっこして降ろし、風呂に入れました。上がってからまた二階へ行くといけないので今度はちゃんと柵を閉めて・・・と。

 また、買い物に行って三十分ほどで戻った或る時のこと、いつもは帰ると迎えに来るのに今日はひっそりしている・・・。台所でごそごそしているとそのうち、トン、トン、トンとりくが二階から降りて来ました。「こんなに早く帰って来るとは思わなかった」という顔をして。階上で寝ていたのかもしれません。

 二階はりくにとって嫌なことがある時の避難所であり、兄がいれば保護してくれる一番安心な場所のようです。郵便配達や猫などの気の抜けない事態から物理的にも離れているので、昼寝の場所としては最適なのでしょう。私がいない期間は嫌いなお風呂に入れられることもなく、りくは兄と二人で気楽に過ごしているのですから、いつもの調子が狂ってしまい、疲れも出るのでしょう。普段の生活の様子が垣間見られたのはよいのですが、りくをお風呂に入れられるのは私しかいないしねえ。