帰省して茶の間にいる時、私は以前父がいた場所に座ります。パソコンの電源も近いし、一番いい場所なのです。ところが、私が台所仕事などして戻ってくると大抵りくがそこにいます。「ちょっとごめんね」と言ってどいてもらいますが、よく考えると一年365日、それも一日中家にいるのはりくだけなのですから、普段そこはりくの席なのです。ですが、他の席は私には不都合なので申し訳ないのですが、帰省中はそこを使わせていただかねばなりません。ですから席を立つ時は席取りのため、物を置いておきます。多くはりくのおもちゃを積み上げておくなどです。
可哀想に、りくは「僕の席がない」というようにうろうろして、しかたなく時間をかけて別な席にクルクルポンと座ります。りくもどこでもよいというわけにはいかないようで、席決めは難しいのです。私もりくが眠そうだったり、すっかり落ち着いて座っている時は席を譲って別な席につきます。今日も席取りゲームは大変です。