2017年4月14日金曜日

「宅配の見直し」

 ヤマト運輸がアマゾンから受託している即日配送サービスから撤退するとの報道がありました。正直ほっとしました。ドライバーさんの負担を考えたらとても無理な設定だからです。そもそもどうしても当日に手に入れなければならない物などないはずで、それがあるとしたら当然事前に手配しておく準備を怠っていたことにほかならないのです。これはアマゾンが年間3900円の料金でプライム会員に対して行っているサービスの一つだと思うのですが、以前巧妙な誘導で知らないうちに1年間プライム会員になっていた経験から言うと、或る種悪魔的なシステムだと感じました。自分もその一人ですが、現代人の忍耐力は著しく弱っています。通信状況の発達にさらされてきたせいで、すぐ目に見える結果が出ない、思うような効果が現れないといらいらするようになってきています。そして思い通りの効果が出たら出たで、人の欲望はまた別の物に際限もなく移っていくのです。

 私も通販はよく使うので言えた義理ではありませんが、せめて心がけていることとして、なるべく注文する物をためてまとめて注文すること、うまくいかないことも多いですが、到着日に在宅できる日を選んで注文すること、そして何より、荷物を持って来られる業者の方にはいつも心からの感謝を表すことなどです。根本的には、物がすぐに手に入るという日常は実は異常なことであるという認識に立ち、長い目で計画を立てるというゆったりした心持ちを取り戻す訓練が必要でしょう。

 少し前に、ヤマトが日中の時間帯の配送をやめたことも聞きましたがよかったと思います。現代人の生活スタイルからして、そんな時間に在宅して受け取れる家などごく少数でしょうから、無駄足になるのは目に見えています。コンビニでの受け取りという手もあるようですが、重い物の受け取りや、コンビニから遠い家はどうするのか疑問ですし、コンビニ側の仕事も大変でしょう。マンションの場合は宅配ボックスがあるので頼む方も気が楽で、防犯面での懸念が解消されれば一般家庭でもこの方向に進むしかないのではとも思います。

 といいつつ、これはヤマトさんではありませんが、先日しでかした大失敗の話を書きます。りくのドッグフードを注文し、到着するあたりの日はなるべく買い物等の外出を控え、散歩をせがむりくにも、「もうすぐりくのご飯が届くから」と言い聞かせ、けっこうそわそわと日を過ごしました。届かぬまま2、3日が過ぎ、いくらなんでも遅いと思って配送追跡サービスで調べてみると、なんともう「配達完了」になっていました。配達先は自宅の宅配ボックス…。思わず呆然としました。3キロのりくのフードを東京に送ってしまったのです。「バカバカバカ・・・」と自分に言い、がっくりして「姉ちゃん、だめだな」とりくに謝りました。「東京にも犬がいるんですかい」と、りくに嫌味を言われながら、「今度来るとき持ってくるね」と答えました。私の場合、まずこういう愚かな失敗をなくすのが第一です。