2015年3月20日金曜日

「紅春 60」

1月から献堂式の準備で出かけることが多くなりました。りくがおそらく一番嫌いな言葉は「お留守居」だと思います。私が朝から準備でバタバタしていると、りくは私が出かけることがわかるらしく、目に見えて元気がなくなりしょんぼりしています。私はりくに気合を入れて出かけます。

「姉ちゃん出かけるから、お留守居頼みます。お留守居はりくにしかできないんだからね。おうち守っててください。」
ドアを閉める時、りくは向こうで恨めしそうに見ている時もありますが、諦めて出て来ない時もあります。

 私のいない間どう過ごしているのかは分かりませんが、たぶん大方寝ているのだろうと思います。私が東京にいる時は、りくは兄が帰るまで昼間10時間くらいひとりでいるのですから、6時間ほど家をあけても平気です。むしろ私がいると、りくは張り切って起きていて、昼寝をしないので寝不足になっているのです。

 家に帰るとりくは大興奮で出てきて、それから「ずいぶん遅かったじゃないか。」と言わんばかりにワンワン吠えて抗議します。
「お留守居ご苦労様でした。がんばりました。お利口さんでした。」
と言って、すぐ散歩に連れ出し機嫌をなおしていただきます。