2014年11月18日火曜日

「紅春 54」


 ドイツでオランダ人の夫と2匹の柴犬と暮らす日本人女性のブログ「柴犬とオランダ人と」のことは以前書きましたが、犬も住む所が違うと暮らしも相当違うようです。2匹は、アスカとセナという名の雌ですが、驚くことに、結構な広さの庭で放されるとネズミ狩りをするのです。ドヤ顔の犬の写真に、「2匹しとめました。」などとキャプションが入っていたりします。土日はよくタウナスまで散歩に行くようですが、ここでも藪に入ったと思ったら血まみれの野兎とともに現れたりします。猟犬の本能を保っている姿はりくと同じ犬種とは思えません。

 大晦日に作って翌日楽しみにしていたおせちが大惨事にあった話が以前載っていましたが、あれはお気の毒でした。日本風のおせちばかりでなく、牛肉や合鴨や鮭などのハイカラなお料理を作ったのに、朝起きたら椅子からテーブルへ乗り移ったと思われる犬にタンパク質系の料理は食べられてしまっていたのです。これもりくにはあり得ない。りくは鼻先が座卓にのった料理のすぐそばにあっても、盗み食いをすることはありません。料理を見て鼻をひくひくさせ品定めをするものの、皿に取り分けてもらったもの以外に手を出したことは一度もないのです。その代りおいしい食べ物があるとわかると、ビシッとおすわりをして「食べたいです。」とアピールします。特にしつけたり注意したりしたことはないのに、本当に利口な犬だと思います。(父がしつけていたのかも。)

 犬がアミノ酸系の食べ物を一瞬にして見分ける(嗅ぎ分ける)のは本能でしょうが、最近気づいたのは、りくが魚好きなこと。大好物はサンマで、ご飯と混ぜてやると肉以上に勢い込んでぺろりと平らげます。さすが日本犬と思うほどです。ま、人間が食べてもおいしいのですから無理もありませんね。