2014年5月15日木曜日

「ドイツのデパート」


 ドイツでお土産を買う時はいつもデパートに行きました。日本になくてドイツにあるものというのは品目としてはそうそうありません。お菓子は日本にはないものもありますが、おいしいというより素朴な味わいのものが多いようです。食品以外のもので私が好きなのは食器類ですが、壊れやすいのでお土産向きではありません。

 或る時、タオルをお土産にしようと思いました。余っても困らないし、大きさや色合いが日本のものとかなり違うのでいいかなと思ったのです。ドイツのタオルは小さいバスタオルほどもあり、水にぬらして体を洗うことは重すぎてできません。(よくわかりませんが、体を洗うのは小さくざらざらした布や柄のついたブラシを使うようです。)日本人の感覚からすると中途半端で微妙な大きさですが、体を洗う以外の目的で重宝します。

 売り場でいくつか選び、どこ製のタオルかなと思いタグを見ましたが書いてありません。どうせなら国産(ドイツ製)の方がいいなと思い、ヘルベルトに
「これドイツ製かな。」
と聞くと、やはりタグに書いていないのでそのままレジに行き、店員に尋ねていましたが、どうもよくわからないようでした。一見して明らかに外国製であることがわからないならこれでいいやと思いましたが、ヘルベルトは、
「あなたは自分が扱っている品物がどこから来ているのか知らないのか。」
と店員を問い詰めています。「そこまでしなくていい。」と思いましたが、確かに日本なら「すぐ調べて参ります。」というところでしょう。ドイツの店員の態度が悪いとは全く思いませんが、「お売りしましょう。」的な心持ちが往々にしてみられるのも確か、たまにはこういう対応もいいかと思ったのでした。