2014年1月8日水曜日

「紅春 42」


 「りくに掛け布団をつくってやって。」
と父に言われ唖然としました。りくにどうして掛け布団が要るのでしょうか。りくは私がいない時はこたつの余熱のあるところで寝るのですから寒いはずはないのです。父が言うには、夜起きるたび、こたつカバーを体に掛けてあげているがもっとちゃんとしたのを掛けてあげたいとのこと。どこまで過保護なのでしょう。

 外で寝ている犬だっているのです。掛け布団なんて必要ないと思いましたが、父の頼みを無下にもできません。しかたなく古い毛布をあげました。りくはもう雪ん子のようです。こんなことをしていてかえって寒さに対する耐性を失わないのでしょうか。


 私が帰省しているとりくは必ず私の部屋にやってきて寝ます。掛け布団はありませんが、ずっといるところを見ると平気なのでしょう。もっとも私の部屋では、りくは始め布団のわきにいますが、そのうちズイズイと上がってきて電気あんかを探り当て、その上で寝ています。控えめなようで案外ちゃっかりしているのが柴犬の気質かもしれません。
「飼い犬にあんか取られてもらい熱」
結局、私が寒いのであんかは2つにして1つはりくが使っています。