2023年12月18日月曜日

「ドッグランにて」

  猛暑となった夏以来、ウォーキングの習慣を失くしていましたが、久しぶりに大好きな公園に朝のウォーキングに行きました。いつもはいかない側の入り口から入って少し行くとドッグランがあり、犬たちが引き綱なしで柵の中で遊んでいるのが見えました。小型・中型犬用と大型犬用に分かれていて、常連さんたちなのでしょう、飼い主たちは同じく柵の中でおしゃべりに花を咲かせています。小型・中型犬たちは数が多いのですが、みな思い思いに楽しんでいてケンカしている子なんていません。大型犬の柵の中では、数は少ないながらやけに細身の犬が、人間で言うとジョギング並みの速さで駆けていたりします。

 手前の方にはなんとセントバーナードがおり、私が見ているとのっそりやって来て体を摺り寄せてきます。向こうを向いてベンチに座っている飼い主さんが見て見ぬふりをしてくれたので、思わず声掛けしながら策越しに触らせてもらいました。つやつやと輝くひどくきれいな毛並みで、どれほど手をかけて手入れされているのかと思わされました。その子は白地に茶色いぶちでしたが、何ともう一頭黒いぶちのセントバーナードがやって来るではありませんか。普段見ない人が来て、仲間と遊んでいるのが気になったようです。こちらも策越しに撫でてやりましたが、2頭はそっくりの顔をしています。ここに至って、年配の飼い主さんに挨拶し、「兄弟犬ですか」と聞くと、「そう。男の子と女の子」とのこと。その日はそれだけで大満足でドッグランを後にしました。思いがけぬ朝の幸運に舞い上がってしまい、あやうくウォーキングの続きを忘れるところでした。

 翌週、「またいるかな」とワクワクしつつ公園に行くと、「あ~、いたいた」。この日は雨tが降りそうな天気だったので、犬たちは少数、大型犬のフィールドでは例のセントバーナードが離れたところに2頭いるだけでした。飼い主さんに挨拶をしていると、茶色のぶちの子が気付いてやって来ました。声掛けしながら撫でて名前を聞くと、「こっちがレイナ、向こうがキング」と教えてくれました。いつも人懐っこいのはレイナちゃんの方、やはり女の子は優しいのかな。せっかくのドッグランなのに、私が見た時2頭とも伏せていたので。「走ったりするんですか」と聞いてみましたが、「もうあんまり走らないね」とのお返事で、確かにこの巨体で走るのは大変なのだろうと思いました。ちなみにお年は4歳とのこと。

  見るとお座りしているレイナちゃんがハアハアしています。「暑いの?」と尋ねると、「まだ暑いの」と飼い主さんからのお返事。さすがスイス・アルプスの犬! もっともこの日は夜更けから朝にかけて気温が上がり朝7時でも15℃近くありました。でもこれで暑いとなると…と、思わず「夏なんか大変じゃなかったですか」と尋ねると、「24時間エアコンだね」とのお答えでした。そうだろうな~。

  その日は何といっても2頭のお名前が分かったのでとてもうれしく、「レイナちゃん、バイバイ」、「キングくん、バイバイ」と名前を読んで挨拶ができました。飼い主さんにも「ありがとうございました」とお礼を言って帰りました。犬のいる風景はなぜこんなに幸せな気持ちにしてくれるのでしょう。様々な個人(個犬)情報もゲットし、お近づきになれた幸いを寿ぎました。あ、勝手にバラしちゃってまずかったかしら。だって可愛いんだもん。