2023年3月22日水曜日

「春の渡り」

  帰省中の3月下旬、朝の空気は冷たいながら、春の陽ざしに誘われてウォーキングに出かけました。いつもと違う対岸の土手を行くと、汗ばむくらいの暖かさでした。一つ目の橋を越し、「今日はまだまだ行けそう」と快調に進んでいくと、次の橋の手前に何やら白い塊が・・・。「えっ、まだいたの?」との驚きを隠せない。それは白鳥たちでした。「こんなに暖かくなってるのに、君たちはまだ日本にいて大丈夫なの?」と思いつつ、数を数えると15羽ほどでした。真冬のひと頃はもっと多かったから、何家族かは既に北へ飛び立ったのでしょう。

 川辺にぼやっと佇んでいると、気づけば目の前に白鳥たちが集まって来ていました。あ、まずい・・・餌をくれる人と間違えられているみたい。ここには家族で餌やりに来ている人がいると兄が言ってたっけ。おこぼれに与ろうと目ざとく鴨たちもささーとやって来ます。みんな期待の眼差しでこちらを見つめており、二、三羽の白鳥はサーッと羽を広げてアピールさえしています。まるでJALのロゴみたい。これはまずい。「ごめんなさい、何も持って来てないの~」と叫んで、すたこらさっさと逃げてきました。

 翌日、早朝は昨日の暖かさが残っていましたが、だんだん冷えて来て8時頃には「ん? 外、なんか白くない?」という状態になりました。その日は結局一日降り続き、6~7センチは積もりました。白鳥さんたちはこういう事態を予測していたのですね。雪はぼたん雪だったので翌日一日で解けました。白鳥たちの春の渡りももうまもなくでしょう。どうぞお気をつけて!