日本におけるワクチン予防接種の概要を知るため、ネットでさっと検索したところ、或る地方自治体の「予防接種の種類と接種時期」について掲載されていたので、一部要約しながら記します。
定期予防接種:原則的に受けたほうがよいとされるもので対象年齢のうちであれば無料
ポリオ・BCG・三種混合(ジフテリア、破傷風、百日咳)・麻しん(はしか)・風しん(三日ばしか)・日本脳炎・二種混合(ジフテリア、破傷風)
任意予防接種:希望によって受けるもので有料
おたふくかぜ・水ぼうそう・インフルエンザ
以下、定期接種について、予防接種の種類、接種対象年齢、標準的な接種年齢、接種回数の順に書いてあります。
ポリオ
3ヶ月~7歳6ヶ月未満 3ヶ月~1歳6ヶ月 2回
BCG
6ヶ月未満に個別摂取 1回
※これだけが各自医療機関での個別接種なのは、1976年ごろに社会問題化した予防接種による健康被害(主に副作用によるもの)が尾を引いているためであろう。
三種混合(ジフテリア、破傷風、百日咳)
(1期) 3ヶ月~7歳6ヶ月未満 3ヶ月~1歳 3回
(1期追加) 3ヶ月~7歳6ヶ月未満
3回接種後1~1年半経過後 1回
二種混合(ジフテリア、破傷風)(2期) 11歳~13歳未満
三種混合(1期)を乳幼児期に接種している子ども 12歳 1回
麻しん(はしか)
風しん(三日ばしか)
麻疹風疹二種混合ワクチン
第1期:生後1年から2年未満までに1回
第2期:5歳から7歳までのあいだで、小学校に入学する前の日まで(4/1~3/31)の1年間に1回
第3期:中学1年生に相当する年齢
第4期:高校3年生に相当する年齢 各1回
日本脳炎
(1期) 6ヶ月~7歳6ヶ月未満 3回
(2期) 9歳~13歳未満 小学4年 1回
なんだか頭が痛くなってきました。これによると、まだ1歳にならないうちに接種するワクチンは6つ、1歳から2歳が2つ、同じワクチンを間をおいて複数回打たなければならないものもあり、その後学齢期に二期目、三期目を打たなければならないものもあります。ワクチン漬けという気がします。疑問なのは標準的な接種年齢が接種対象年齢よりかなり早められていること。子どもに必要な抗体は母胎から受け取っているものなのではないでしょうか。
考えるともなくさらにネット検索をしたところ、さらに仰天の現実に出会いました。どうも私は古いページを見ていたらしく、東京都福祉保健局のホームページによると、予防接種の種類はもっと増えていたのです。以下、令和2年年8月現在の定期予防接種の種類です。
【A類疾病】(予防接種法に基づき接種対象となる感染症)
(1)ジフテリア、(2)百日せき、(3)破傷風、(4)急性灰白髄炎(ポリオ)、(5)麻しん、(6)風しん、(7)日本脳炎、(8)結核、(9)Hib(ヒブ)感染症、(10)小児の肺炎球菌感染症、(11)ヒトパピローマウイルス感染症、(12)水痘、(13)B型肝炎(14)ロタウイルス感染症)
*ロタウイルス感染症は令和2年10月1日から対象
【B類疾病】(接種努力義務はありません)
(15)インフルエンザ、(16)高齢者の肺炎球菌感染症
すなわち、
(9)Hib(ヒブ)感染症
(10)小児の肺炎球菌感染症
(11)ヒトパピローマウイルス感染症
(12)水痘
(13)B型肝炎
(14)ロタウイルス感染症)
が加わっていますが、(12)水痘は任意接種からの格上げ(?)になったようです。疑問なのは、致死率が高い感染症ならともかく、こんなに増やしてどうするつもりなのでしょう。しかも(11)ヒトパピローマウイルス感染症のいわゆる子宮頸がんワクチンについては、接種した健康体の女子中学生に副作用からの後遺症が残って大問題になったのが記憶に新しいところです。
そう考えると、数十年前の日本脳炎ワクチンなども本当に接種が必要なのかわからなくなります。昔はコガタアカイエカは恐ろしい蚊として知られていましたが、何十年もその存在を聞いたことがありません。天然痘と違ってまだ世界から根絶されていないから必要だとするなら、リストから消えることはないのかもしれません。しかし、感染する危険よりもワクチン接種による副作用の方が危険という期限があるのではないでしょうか。
私の場合、一度もインフルエンザに罹ったことがなかったのに、十年ほど前、何の気なしに予防接種をしたところ、寝込むほど具合が悪くなりました。ワクチンによって罹患したとしか思えず、「インフルエンザってこんな感じなんだ」と、予防接種したことを悔やみました。
医学的なエビデンスは知りませんが、そもそも人体は自分の体を免疫機能によって守れるようにできているはずです。私もワクチン行政の中で欠かさず法定ワクチンを打って大人になりましたが、インフルエンザ・ワクチンを接種したことで、免疫系の全体像が損なわれる最後の一押しになったのではないかという疑念を禁じ得ません。唯一よかったと考えざるを得ないのは、インフルエンザ・ワクチンで予行演習したので、新型コロナについては接種を試みないで済むということでしょう。人が生きて来た年代によってワクチン行政も様々であり、またそれまでに罹患した病によっても体内の抗体の状態は千差万別です。まもなく始まる一般人へのコロナ・ワクチン接種については、後悔しない対応をしたいものです。