2021年1月5日火曜日

「東京のお正月」

  今年の年越しは東京でした。福島で12月に除雪車が出るほどの雪を経験し、背筋がピンとした私でしたが、東京に戻ってすっかり緩んでいます。いつも青空で地面が見えているなんて、何という贅沢でしょうか。それは、日が差したなと思っても、あっという間に掻き曇って雪がちらほらという日常とは全く別なものなのです。福島では目覚めたら布団の中から手を伸ばしてストーブのスイッチを入れ、部屋を暖めてからでないと起きられませんが、東京では暖房を使ったことがありません。

 年齢を自覚して寒い朝のウォーキングは控えているので、今年はすっかり寝正月。陽が高く昇って暖かくなってからいつもの公園に行くと、ジョギングする人、犬を散歩させる人、知り合い同士で散歩を楽しむ人、釣りをする人、原っぱではサッカーをする子どもたち、凧揚げする親子・・・まさしくそこはこの世の理想郷のような光景です。公園の拡張工事も進んでいるようで、柵のある境界まで行って隙間からのぞいたら、何やら池か噴水の造園作業中のようでした。歩いた原っぱはこの時期芝はベージュ色ですが、ふかふかで何と足に心地よいことか。木々たちも春の準備をしているに違いなく、一斉に緑が芽吹くことでしょう。木々の息吹を吸い込み、ほぐれた体で園内を歩いていると、多幸感に包まれてきます。私にこれ以上のものは必要ありません。この幸いを神様に感謝するばかりです。