理事が歩けば問題にあたる・・・。このところ集合住宅の仕事がいろいろと入ります。先日は外出から帰った時に、元理事長と管理人さんが話しているところに出くわし、やはりというか呼び止められて話を聞くことになりました。この元理事長さんは多忙なご主人に代わって理事会に出られていた女性で、非常に快活で面倒見の良い方です。私たちの理事会が発足する当初も、自発的にこれまでの資料をもって理事会の引継ぎをしてくださり、その後も何かと応援してくださっています。子供会運営の中心メンバーでもあるので顔が広く、いろいろな相談事も持ち込まれるようです。
今回の問題は駐輪場と粗大ゴミに関わるものです。駐輪問題は集合住宅永遠の課題という人もいるくらい全員が納得する方法がない問題ですが、何しろ設備が古く、電動自転車が普及していなかった時代のもので、またチャイルドシートが義務付けられた時代に対応したものではないので、一見空いているよう見見えても実際には自転車を割り当てられないラックが多く、ついに契約申し込みがあるにも関わらず配置できない自転車が出てしまいました。この自転車の持ち主がエントランス前のインターロック・ブロックに駐輪したところ、追随するルール違反の自転車が増殖し苦情が出たのです。
粗大ゴミの方はこれまで割ときちんと出されていたと思うのですが、居住者の入れ替わり等もあり明らかな粗大ゴミが回収されないままになっているという事態が発生しました。管理会社から管理人さんへは「分解してでも早く処理しろ」という指示が出ているようですが、「出した人は持ち帰ってください」の貼紙をしたまま、理事会で議論するまで少し待ってもらっています。「ルール違反しても管理組合が処分してくれる」との誤ったメッセージを発信しないためです。
とはいえ、次の理事会までまだ間があるため放置することは出来ず、とりあえず文書を出すことで理事会までのつなぎにすることに決めました。私が主に現状と原因説明の部分を書き、理事長が管理規約やルールの確認と遵守のお願いの部分を入れて完成版を作成し、メール開催の理事会という形で他の理事に送信し同意を得ました。これを管理人室でコピーし全戸配布して一段落しましたが、話を聞いてからここまで5日、理事会としては緊急対応ができたと思っています。理事長はせっかくの休日がつぶれて本当にお気の毒でしたが、その後の様子を見ていると効果はあったようです。言えばわかる方々がほとんどなのでしょう。あとは理事会でルール違反があった場合の具体的な対応方法を決めて告知し、実行するしかない。ヨーロッパの鉄道で実感されるように、改札が無くても皆がちゃんと切符を買って乗車するのはそれを成り立たせている実効的手段(この場合はいつ行われるかわからない検札と、無賃乗車は即犯罪者扱いという社会の厳しいルール)があるためだということを念頭に置いて、討議のたたき台となる原案を思案中です。